たまちゃん
〜地域の中で生きる〜

杉の子会だより 第16号

2007年(平成19年) 4月発行

 環は昨年養護学校高等部を卒業し、はこべの家へ通所しています。 朝は家から駅まで自転車、駅からは、はこべのバスを利用しています。 はこべでは、納豆班にいて豆の選別や盛りつけ、たれ、からし入れなどをしているそうです。 はじめてシール貼りをした日は「今日はシール貼りをして緊張しました」と話すその顔、 緊張そのものでした。働いて給料をもらえることが嬉しく1日も休まず通っています。 初めてもらった給料で携帯電話を買いました。その後はDVDやCDなど好きな物を1つと おやつを自分で買うのが楽しみになっています。
たまちゃんの作文です。クリックすると大きくなります  自分で作ってるからでしょうか納豆が好きになり、 冷蔵庫になくなると自分でメモに大粒○○パック、 小粒○○パックなどと書いて自分のお金で買ってきます。 調子にのってある上に買おうとする事もあるので、そんな時は指導員さんが連絡して下さいます。
 公文や作品作り、よさこいもずっと続けています。昨年はたくさんのイベントや 祭りで踊りました。踊っている時の顔は生き生きとして本当に楽しそうです。 これも仲間のみなさんのお陰と感謝しています。休日は家の手伝いをしたり、 友達に電話をして遊びに来てもらったりしています。いろんな所へ出かけることも大好きですが、 最近は親よりも友達や、他の人と出かけたいようで、今年もまた外出支援を利用させてもらって、 いっぱい青春させてやりたいと思っています。そして自立も・・・。この子達の自立と言えば、 やはりいずれはグループホームやケアホームに住み、そこから働きに行くことではないでしょうか。 親がたとえ面倒が見れなくなったとしても近くに住んでいれば会いに行くこともできる。 近い将来そんな風になればいいなあと思っています。とはいえ、この子といると こちらが穏やかにいられるのが不思議です。挨拶はよくするし、弁当がらを出すとき 「お母さんおいしかったです。また明日も作ってね」風呂から上がると「お先でした。 どうぞゆっくり入ってね」とにっこり。「お母さんに耳かざり買ってあげる」 とこんなことも。ちょっとした事にも「ありがとう」を言う子。 当たり前の日常だけどやさしい言葉使いと笑顔で心が温かくなります。 正直でやさしくて、時々固まることもあるけれど、すぐに「ごめん」 と謝るかわいい子。ずっとこの子との生活を楽しみたい。 でも年老いてそれができなくなったら・・・もし私たちが亡くなったらこの子は ・・・と先の心配はつきません。これからは本腰を入れて考えていかねばならない課題です

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